マクドゥーガル・ダイエットのパンフ

下のリンクはボランティアさんが翻訳したPDFパンフレットです

dr-mcdougalls-cpb-japanese

英語のオリジナルは下のリンクをご利用ください。

https://www.drmcdougall.com/wp/wp-content/uploads/Dr-McDougalls-Color-Picture-Book1.pdf

経済に影響を与える

Expect Economic Shifts

でんぷんを主体にしたダイエットが世界でもかなり多くの人たちからうけいれられたとすると、食品業界の収益に問題がおきることとなり、それに対して食品業界の対応してきますから、相当な影響を与えるということになります。

消費者がより多くの肉や鶏肉や海産物や乳製品や加工食品を食べるようにもっていくことが常に食品業界の目標です。これらの食品は儲けが多い食品だからです。米やとうきびやジャガイモは豊富にあり、生産が安易で安価です。

でんぷん主体のダイエットに変えると食品業界に大きな影響をあたえるばかりではなく、製薬業界や医療業界も経済不振になります。これはでんぷん主体のダイエットに変えることで、肥満、心臓病、糖尿病、関節炎、ムネヤケや便秘等の胃腸不良などの一般的な病気を防いだり直っててしまったりするからです。

商業が政策や化学や教育のありとあらゆる場面にいきわたっていることから、スターチソリューションを実行するのは不可能であるかのようにみえます。食品業界はロビーイストを雇ったり、行商や回転ドア症候群や膨大な農業助成金に影響を与えたりします。お金が医者や栄養士や科学者や専門家協会や医学誌を堕落さたりします。

アメリカン・ダイエティック・アソシエーション(ADA)のメモによると、寄付によってアメリカン・ダイエティック・アソシエーションの、企業関係スポンサープログラムパートナーに昇格したりしています。このプログラムはADAを通して、最強の影響力や思考力のリーダーや食品栄養市場における意志決定者に接近する特権を得ることができ、全国のプラットフォームにのし上がることができます。

オクラホマ牛肉カウンシル(OBC)は、2006年の春にアメリカン・ハート・アソシエーション(AHA)のエベントのスポンサーになり、牛肉の赤身が心臓にヘルシーなダイエットだと宣伝しました。

新しく発表された2006 AHA ダイエットとライフスタイルに対する答申に、この心臓発作の原因である食肉が心臓にヘルシーなダイエットの一つとして含まれたのは偶然ではありません。

アメリカン・ダイエティック・アソシエーションとアメリカン・ハート・アソシエーションは社会に認められた数多くの団体の中で、食品業界から資金を得ているただ二つの団体です。そして、当然ながら食品業界の先端に立っています。

ハーバードやタフツのような有名な大学も食品業界からお金を受け取っていて、食品業界のいうがままの嘘をばらまくことで一般のひとたちが自分の正しいダイエットにたいする判断を誤らせています。

たとえばタフツ大学の栄養学部(プロクターギャンブル・アンド・クラフト基金)は「植物性たんぱく質はある種のアミノ酸は含んでいますが、必須アミノ酸9種類を全部一度の食事でえることはむずかしいです。」と公言しています。

科学的にいうと、実際、スターチの中にはヒトの必要とする必須アミノ酸8種類と非必須アミノ酸12種類すべてが含まれているのです。

「アミノ酸が不足している植物」という栄養面での虚偽が食品業界から資金を受けている大学の手によって広められ、結果として、人は「完全なたんぱく質」をとるために肉や乳製品を食べて血管を詰まらせているということになります。この嘘には大金がかけられていますから、誰を信じていいかわかりません。

食品業界は「バランスのよいダイエット」というキャンペーンを宣伝することで一般の人達の心をつかみます。これはスーパーで売られているほとんどの食料品が人間が食べなくてはならないものであるかの印象をあたえます。食品業界の言うことをきけば、人間は猫の食べ物(肉)から子牛の食べ物(牛乳)、それから、自分のかわいいペットには決して食べさせてはいけないような食べ物であるケーキやドーナッツや甘いお菓子の中から自分の食べ物を選ばなくてはならないということになります。

食品業界は正しい食べ物の選択とか、体重を減らすために「運動量をふやす」「食べる量を減らす」といったような選択肢から消費者の注意をそらさせようとします。

食品業界の指導のもとで、世界にはびこる肥満と病気の流行を考えれば、真実を解き明かすことが必要性であることは一目瞭然です。それは、世界中の人間が一種類、またはそれ以上種類の、健康によく、おいしいスターチを主食として生きることなのです。

原文

健康を失った理由は無謀な経済

私の両親は1930年代の世界大恐慌の中を生きました。私の母方の家族は住んでいるアパートの家賃さえ払えませんでした。イリノイ州、デカツルで道に放り出されなかったのは大家さんが寛大な人だったからでした。この大変な貧困の時代に母の家族が口にしていたものは、カブやカブハボタンやジャガイモなどでした。この、貧乏のつらさを自分の子供たちにはあじあわせたくないという思いが母に強い決心をさせました。

私が育ったころは、卵とベーコンを朝食に、肉を挟んだサンドイッチを昼食に、そして、夕食はといえば牛肉か豚肉か鶏肉が中心でした。そして、この、でんぷんの少ない食事は、三食とも牛乳付でした。この食事の健康への効果は強い教訓になりました。私が記憶している限りではずっと私は腹痛に悩み、便秘に苦しんでいました。

7歳で扁桃腺を摘出されました。頻繁に風邪やインフルエンザにかかっていました。持久力がなく、体育ではいつもビリでした。ティーンのころは脂ぎった肌をして、にきび肌でした。

18歳で奇病にかかりました。脳卒中をおこし、左半身麻痺になったのです。

私の母は20代前半の私をデブとよびました。(私は50ポンドも太りすぎでした。)25歳のときは腹痛が我慢できないほど酷く、検査のための手術までうけたのです。私の母の願いは叶いました。私は母と同じ苦しみはしませんでした。

母の意図するものは良いものでした。母は当時の最高の栄養学のアドバイスにそったのです。そのアドバイスは食肉業界や酪農業界のアドバイスだったのです。カルシウムとたんぱく質はどんな食事プランでも崇拝されました。このような動物性食物をとることによって人間の健康に害を及ぼすことは承認されていました。しかし、食品業界から雇われた科学者の手によって軽視されていったのです。

原文

人間はでんぷん食で生きる動物

猫が食肉動物であるなら、人間は「でんぷん食動物」であると考えるのが正しいでしょう。ほんの少数のお金持ちの貴族を除いては、つい最近まで、殆どの人間が大部分のカロリーをでんぷんから摂取して生きてきました。

これが変わったのは1800年代の工業改革で富の増加が図られ、化石燃料が使われるようになってからです。それから、何百万人もの、そして、何億人もの人達が、その以前なら王族しか出来なかったような、肉や鶏肉や乳製品が山と積まれたテーブルにつくようになったのです。

みなさんの周りを振り返ってみてください。その結果は明確です。まるで昔の絵画に見られる王やお妃のように丸々と太っている人々が増え続けています。よく考えると、でんぷん食による食生活改善、スターチ・ソリューションがいかに大切かおわかりになるでしょう。

でんぷんは砂糖の分子が長くつながった「複合炭水化物」で、植物の中にたくわえられている物質です。

植物は成長期に、緑の葉が太陽からエネルギーを集め、糖分を作り、小さなでんぷんの粒子を作ります。植物はこれを冬を越すために使い、翌年、繁殖に使います。人間が食べる植物のでんぷん質の部分は、単に「でんぷん」とよばれています。根菜(じゃがいも、サツマイモ、カサバいも)や穀物(大麦、トウキビ、米、麦)は植物にとってはスターチの倉庫です。

ブロッコリやカリフラワーやアスパラガスのような緑黄色野菜は比較的に、でんぷんの少ない植物です。果物は複合炭水化物ではなく、単純分子である糖を蓄えます。牛肉、鶏肉、魚貝類、卵、牛乳、チーズといったような動物性食物にはでんぷんは含まれて居ません。

でんぷんは、マラソンの王者が必要とするような大量のカロリーを簡単に補給できる一方で、体重増加の原因にはなりません。それは、人間の体というものは、たとえでんぷんをとりすぎた場合でも、でんぷんから摂取した炭水化物の粒子を効率よく燃焼し、体内に蓄積しないからです。

では、体の調整というのはどのように効率のよいものなのでしょうか。アジアでは、運動量が様々な何億人もの人たちをみても、伝統的な食生活を営んでいる人達の間では肥満の問題はみられません。

しかし、この肥満に対する抵抗力のようなものは食事を肉や乳製品にたよることによって失われてしまいます。これは、人間の体というものは摂取された余分な脂肪を解消することが出来ないからです。この余分なカロリーは腹部や臀部や腿に蓄積されます。つまり、食べる脂肪は着る脂肪なのです。

でんぷんは低脂肪(摂取カロリーの1% to 8% )で、コレストロールを含んでいません。そして、サルモネラや大腸菌や狂牛病病原体などの病原体を繁殖させません。また、DDTやメチル水銀のような有毒薬を蓄積しません。時には牛の糞や農薬などの汚染が表面に起きることもありますが、これは食物の責任ではありません。でんぷんはきれいな燃料なのです。

でんぷんに含まれる炭水化物は舌の先にある味覚芽を刺激します。ここから、食の楽しみと満足がはじまるのです。すばらしい味と体に役に立つカロリーといった自然の価値があることから、人々は豆やパンやとうもろこしやパスタや芋や米を、幸福感を与える食べ物、「コンフォート・フード」と読んだりするぐらいです。

でんぷんは、きれいで、効率が高く、幸福感をあたえるエネルギー源であるほかに、たんぱく質や必須脂肪酸やビタミンやミネラルの豊富な補給源でもあります。ジャガイモやサツマイモに含まれるでんぷんなどは栄養の面だけ考えてみても「完全食」であると言えます。

穀類は豆類はビタミンAとCが欠如しています。これは少量の果物や緑黄色野菜を摂取することによって簡単に補えますから、穀類は豆類にたよる食事というものは完璧な食餌法であるということになります。

原文

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参考

人間だけが持っている澱粉分解酵素 沼田 勇