人は肉の味が好きではない

ピザハットのミートラバーズ・ピザ、アービーのスーパーロースト・ビーフサンドイッチ、ウェンディーズのバッファロー・クリスピー・チキン、マクドナルドのダブル・クオーターパウンダーなどを考えた時、「肉」が魅力的な食べ物であるかのような錯覚をおこします。

しかし、本当に人が喜んで食べているのは、それらの食べ物の真ん中にかくれて入っている味の薄い肉片ではないのです - 人間がおいしいと感じるのは「緑のレタスと完熟トマトやゴマ付のパンに付いた赤いソース」なのです。
人間の舌は牛肉に含まれているたんぱく質や脂肪に対しての味覚を持っていません。 私たちの舌は、レタスやトマトやソースやパンに含まれている砂糖や塩を感じ取るように出来ているのです。そして、この味が上記のような肉料理をうけさせているのです。

猫は肉を好みます。猫はたんぱく質の構成要素であるアミノ酸を感じ取る感覚を持っています。しかし、つけあわせなどはおいしいとは思わないのです。

原文

肉は良い栄養素を持っていると宣伝されている

ナショナル・キャトルメンズ・アソシエーション (NCBA)は、「赤肉は、たんぱく質、鉄、亜鉛、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12において、一日の人間の栄養摂取量の10パーセント以上を補給しており、人間の健康に役立っている食物である。」 と公表しています。

この栄養事項は典型的な富裕層のダイエットとしては正しいですが、肉を食生活にふんだんに取り入れるように示唆しています - しかし、たんぱく質、鉄、亜鉛、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12の不足は食糧難に苦しむ貧困の地には無いのです。

皆さんは、たんぱく質、鉄、亜鉛、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12が欠如している「栄養失調」患者を一人でも知っていますか?(鉄が不足している人のほとんどが出欠多量をおこしたことが原因であって、栄養失調で鉄不足になったのではありません。)

ナショナル・キャトルメンズ・アソシエーション (NCBA)の宣伝にはカルシウムや繊維素や重要な脂肪やビタミンCについては言及してません。肉の食べすぎでひきおこされる健康障害についても言及していません。

カロリーや脂肪やコレステロールやたんぱく質や伝染病のマイクローブや化学薬品汚染のとり過ぎで引き起こされる病気の数々を聞いたことはありますか?「とり過ぎ」は問題を引き起こすのです。

原文

肉中心の食生活が間違っているという証拠

肉中心の食生活をしている人のほとんどが病気です。

経済的に裕福な人達は牛肉や豚肉や鶏肉を中心とした食生活を出来るだけの経済的余裕があります。そして、ほとんどのひとが肉中心の食生活をしています。そのほとんどの人達が若死や病気の危険因子を最低一つ抱えています。

  • 1/3 の人が コレステロールが高い
  • 1/3 の人が 高血圧
  • 30% 以上が肥満
  • 65% 以上が太り気味
  • 10% が糖尿病

贅沢病は肉食の人間たちの中に流行しています

  • 1/2 は心臓病で若死にする
  • 1/2 の男性が 生命を脅かす癌になる
  • 1/3 の女性が 生命を脅かす癌になる
  • 60歳以上の, 30% の人が胆嚢に障害を起こす
  • 7人に一人が 重い関節炎をおこす
  • 60%の人が口臭が臭い
  • ほとんどの人が消化器系に問題があるa (消化不良、便秘等)

原文

肉は猫の食べ物 - 植物は人間の食べ物

動物にはその動物にあった理想的なダイエットというものがあります。

肉は歯の尖った肉食性動物である猫や強いあごを持った雑食性動物である犬の食べ物です。

牛やオウムは菜食性動物で、肉食をすると健康を害します。これは人間も同じで、肉中心の食生活をすると病気になります。

原文

「なぜ肉をやめたの?」と聞かれたとき

私が若い頃は「肉」イコール「健康」と「体力」だと思っていました。なぜ肉が理想的な食べ物なのかというと自分の体が肉で出来ているからです。牛や豚や鶏の肉と同じように自分の体は肉だからです。だから、牛や豚や鶏の肉は自分の体が必要とする栄養素はすべて含まれているに違いないと思っていました。

理屈で考えたら、筋肉をつけるのに筋肉を食べるということより素晴らしい方法があるでしょうか。

しかし、このような間違った考えを持っていたから、私が18歳になるころにはニキビといった一般的な症状からストロークという大きな病気まで抱えることになってしまったのです。

私は今(2007年)60歳ですが元気で生きています。それは、35年前に菜食主義に変えたからなのです。(あなたも遅くはありません。)

原文

たんぱく質、肉と鶏肉

栄養素の中では、たんぱく質の摂取を最も気にするというのが一般的な考え方です。しかし、象や馬や河馬を立派に成長させる程のたんぱく質が植物性食物の中に充分含まれているというのが事実なのです。

ですから、人間のような、どちらかというと小さめの体をした動物を成長させるだけのたんぱく質は、植物の中に充分あるということになります。そして、植物には、バランスがとれた理想的な成長のために人間が必要とするアミノ酸はすべて含まれて居ます。

つまり、たんぱく質やある種のアミノ酸が欠如しているダイエットを、未加工のでんぷん(米、イモ)や野菜から作ろうという方のほうがそもそも不可能なのです。

安心して、自分や自分の家族たちに真に合った最高のダイエットを進めるには、この、(たんぱく質不足という)一般神話をのりこえなくてはなりません。

(私たちが直面している)本当の問題はたんぱく質のとり過ぎの方にあるのです。

原文

三つの大きなミステーク

次のビデオは4分という短いビデオです。私たちが考える「正しい食習慣」の間違いを正してくれます。

3 Biggest Mistakes People Make in Their Diets – Dr. John McDougall

健康食を考える時、ほとんどの人の頭の中に大きな間違いが三つあります。

  1. 油 -油が、たとえ植物油であろうと、抽出された油というものは人間の食べ物ではありません。油を植物から抽出してしまうと、その抽出された油は人間の体にとっては害のあるものに化してしまいます。肥満、癌、心臓病を起こす原因になります。肥満によって2次的に糖尿病や間接病が併発します。ですから、健康的なダイエットに切り替えようとする人が、オリーブ油を食べ物のリストからはずさないということは、大きな間違いです。
  2. 動物性たんぱく質 -ある種の動物性たんぱく質は健康によく、ある種は悪いと考えることは間違いです。動物性の食物は全て同じです。全て同じ種類の毒素を持っているという点で同じなのです。卵、ミルク、チーズ、豚肉、牛肉、鶏肉、、、全て一つのカテゴリーに入ります。人間の体内に取り込まれると毒素を放ちます。
  3. バラエティー -バラエティーに富んだ食べ物をとらなくてはならないという考えも間違いです。食生活というものはシンプルなものが良いのです。私たちは2000以上のレシピを出していますが、実際私たちが家で食べるものは、4,5種類のものです。好きなレシピを数種類選び出して、同じものをいつも作るのがいいのです。シンプルな食生活は良いものです。

そして、もう一つ大切なものは塩に対する考え方です。

塩 -塩を抜かなくてはならないと考えている人が多くいます。塩は健康食の一つではありませんが、塩は私たちの食生活を楽しくしてくれます。ほとんどの人は塩を食べても問題がありません。そして、塩を足すか足さないかで食が進むかどうかに影響があります。塩や砂糖やスパイスをちょっと足しておいしく健康に良いものを食べると、味が良いので、健康食のプログラムが継続できます。
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ベジタリアンとヴィーガンへのアドバイス

ベジタリアンとヴィーガンを比較すると、ベジタリアンのほうに多く肥満が見られます。これは、肉とは本質的に違わない乳製品の摂取を続けているからです。

ヴィーガンだからといって肥満の人がいないとも限りません。毎日ポテトチップとコカコーラを摂取していたら、いくらヴィーガンだからといっても肥満になり、病気になります。

世界環境を救うとか動物虐待を避けるということは大切ですが、自分の健康も考えなくてはなりません。自分が健康に良いヴィーガン・ダイエットをしていると魅力的な体になります。

魅力的なヴィーガンが、「世界環境を救うとか動物虐待を避けるためにはヴィーガン・ダイエットが一番すばらしい」と人に言えば、そのメッセージの威力は強力なものです。

一方、不健康なヴィーガンが同じことを言ったら、共鳴してくれる人なんているものではありません。

もし、ヴィーガンが健康で、バイブラント(エネルギッシュ)だったら、若さを保っていたら、アニマルライツや環境問題で多くの人を感化させることが出来ることは間違いありません。

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ベジタリアン: 菜食主義であるが乳製品を食べる

ヴィーガン: 純菜食主義。乳製品や卵も食べない。

炭水化物が人間を救う

ドクター・マクドゥーガルの講演

人間の食生活は澱粉質を主食とするものが基本です。人間の歴史を振り返ってみると、健康な体格をしていた人達はすべて澱粉を主食としていました。例えば、日本、中国、その他のアジア人たちが、主食をサツマイモ、蕎麦、米などにしていました。そして、中央アメリカのマヤ人やアズテク人たちはトウモロコシ、中東のエジプト人たちは麦を主食にしていました。

澱粉は人間の舌では甘く感じ取られます。舌は又、塩味を好みます。塩はほとんどの人達にとって、健康に害のある物質ではありません。

澱粉と塩の真の役割を理解することで健康な食事というものがいったい何であるのか解り、正しい食生活の形成が出来ます。

ドクター・マクドゥーガルはアメリカで最も尊敬されている栄養学の専門家です。アメリカ合衆国農務省が2000年に開催したグレート・ニュートリッション・デベイトでは彼の健康法のすばらしさが認められました。

ドクター・マクドゥーガルは内科医であり、ベスト・セリング・ブックを11冊も出版しています。

オンラインの “マクドゥーガル ニュースレター”、アメリカの国内テレビ番組
“マクドゥーガル M.D.”のホスト役、そして ” カリフォルニア・サンタロサ マクドゥーガル10日間リブインプログラム”の メディカル・ディレクターとして大いに活躍しています。

他に、マクドゥーガル・セミナーや健康を目的としたアドベンチャー・バケーション等も行っています。

上のビデオは2009年11月14日にホノルルのアラモアナ・ビーチ・パークで、ドクター・ウィリアム・ハリスによってフィルミング・エディティングされたものです。

スポンサー: Vegetarian Society of Hawaii http://www.vsh.org
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原文
The human diet is a starch-based diet. All large populations of trim, healthy people, throughout verifiable human history, have obtained the bulk of their calories from starch. Examples of once thriving people include Japanese, Chinese, and other Asians eating sweet potatoes, buckwheat, and/or rice, Incas in South America eating potatoes, Mayans and Aztecs in Central America eating corn, and Egyptians in the Middle East eating wheat. Starch tastes sweet to the human tongue. The tongue also enjoys saltiness. Salt is not a health hazard for most people. By understanding the true roles of starch and salt, a healthy diet becomes a powerful and preferable way of eating.

Dr. John McDougall’s national recognition as a nutrition expert earned him a position in the Great Nutrition Debate 2000 presented by the USDA. He is a board-certified internist, author of 11 national best-selling books, the international on-line “McDougall Newsletter,” host of the nationally syndicated television show “McDougall M.D.,” and medical director of the 10-day, live-in McDougall Program in Santa Rosa, CA. Other McDougall activities include seminars and health-oriented adventure vacations.

Filming and editing by Dr William Harris M.D. on November 14, 2009 at McCoy Pavilion, Ala Moana Beach Park, Honolulu, Hawaii
Sponsored by: Vegetarian Society of Hawaii

低炭水化物ダイエット 対 高炭水化物・植物性物質ダイエット

澱粉の摂取量を低下させると、人間は肥満に陥り、不健康になることが科学的に実証されています。次のビデオには、沢山のダイエットのプロ達が登場します。登場する人物を比較してみて下さい。

「炭水化物を食べるな、肉や乳製品を取れ」といっているダイエットのエクスパートはみんな揃って太っています。

一方、炭水化物の摂取を奨励し、ホールフードの純菜食主義を掲げるダイエットのエクスパート達は、皆、健康そうな体格で、肥満体の人は一人もいません。

これを見ても何を食べるのが健康にいいのか一目瞭然ですよ。

Low Carb vs. Plant-Based Diet のページはこちらです。

カーニズム:肉食の心理

2012年2月17日から19日にかけて行われたアドバンスド・スタディ・ウィークエンドでの録画の一つをご紹介します。

” Why We Love Dogs, Eat Pigs, and Wear Cows” (「なぜ私たちは犬を愛し、豚を食べ、牛皮を身につけるのか」)という本の著者、メラニー・ジョイ博士の講演です。私たちが菜食主義を考える時、自分の健康の他にも考えなくてはならない大切なことがあります。それが何であるのか、メラニーさんのことばに耳を傾けてください。

メラニーさんの話を聞いて心が動かされない人は一人もいないでしょう。英語ですが、その重要性は影像を見ただけでもきっとご察しいただけると思います。

Melanie Joy – Carnism: The Psychology of Eating Meat